素晴らしい秋晴れの午後に散歩に出かけて、さらにそこから原稿という別世界の旅に出かける話

素晴らしい秋晴れの午後に散歩に出かけて、さらにそこから原稿という別世界の旅に出かける話

これはもう毎回そうなんですけど、仕事の文章を書き始めるまではすごく辛くて、でもいったん書き始めると辛かったことを全部忘れて仕事に入り込んでしまいます。

これって一体なんでしょうね。

便宜上「辛い」と書いちゃいましたけど、辛いというよりは「おっくう」というのがぴったりする言葉です。仕事に取り掛かるまではすごく億劫なんですよね。

いずれにせよ、仕事に取り掛かるとそれに没頭するというのはもちろん良いことです。言うまでもありませんけれど。そして実際、その仕事に没頭しているときの「別世界への旅」は大変魅力的なものです。それがあるから仕事をしてるというと、いささか大げさですけれど、これがなかったら仕事を続けるのは難しいかもしれません。

昨日と一昨日は、秋晴れの良い天気でした。家の中で仕事をしているのがとてももったいなくて、つい散歩に出かけました。一昨日は図書館に出かけましたし、昨日も午後の散歩に出かけました。今日はどうなりますか。

昨日は、散歩に出かけるときに「ちゃんと仕事のことも忘れませんよ」という自分への言い訳として原稿のプリントアウトを持っていきました。そして実際、とある駅ビルのベンチで原稿を読んでいました。手には赤ペンを持っています。

このときもまた、いったん読み始めると、周りの景色や自分が今どこにいるかというのはすっかり消えてしまい、仕事の中に入り込みます。特にバッハの「フーガの技法」を聴きながら文章の校正をしていると、すぐにその世界に入り込んでいくことができます。もっとも、別世界に行ってしまうと、もう音楽すら聞こえなくなるんですけれども。

数十ページくらいプリントアウトを読んで、はっと別世界から戻ってきます。そしてあたりを見回して、自分がどこにいるのか、今がいつなのかを再確認します。それもまた、なかなか楽しい瞬間です。

ノイズキャンセリングイヤホンは、耳への負担も少ないし、周りの音を消してくれるので、大変有用なデバイスです。ノイズキャンセリングをオンにしたときの、ちょうど水の底に潜るような感覚が好きです。それもまた、別世界に移るための儀式の一部になっているかもしれません。

外に出かけて、原稿に赤ペンを入れるときには、机が問題になることがあります。たとえば昨日の場合には、ベンチで赤ペンを入れているので机はありません。このために先日、クリップ付きのペーパーホルダーのような文房具を買いました。正式名称は調べないとちょっとわからないけれど、要するにクリップ付きの板です。昨日もカバンにプリントアウトこのクリップボードを入れて出かけました。この板があればどのベンチでも原稿に赤ペンを入れることができます。なかなかいいですね。

#結城浩のひとりごと

2023-10-19 06:00:50 +0900

この文章は、音声入力を利用して結城浩のマストドンに投稿したものです。

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結城浩(ゆうき・ひろし) @hyuki


『数学ガール』作者。 結城メルマガWeb連載を毎週書いてます。 文章書きとプログラミングが好きなクリスチャン。2014年日本数学会出版賞受賞。

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